動脈硬化と食後高脂血症

動脈硬化がすすむ原因

これまでは、一度硬くなってしまった血管は元には戻らないと言われていましたが、近年の研究では、硬くなってしまった血管もしなやかさをとり戻すことができる可能性があると、医療の専門家は以前とは違う見方をしています。

 

動脈硬化がどうして起きるのか、また、一般的な健康診断の血液検査ではわからない隠れ動脈硬化の原因「食後高脂血症」とは?なりやすい人や対処方法をまとめています。

 

動脈硬化とは?

動脈硬化とは、血管の壁が厚くなり、血管が硬くなってしまう事をいいます。この動脈硬化が何故問題にされているかと言うと、動脈硬化がすすむと、心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる病気を引き起こすリスクが高くなると考えられているからです。

 

そんな恐ろしい動脈硬化の原因は、加齢、喫煙、ストレス、運動不足が原因だと言われていますが、特に注意が必要なのが日々の食生活です。脂っこい肉料理が多い食事ばかり摂っていると動脈硬化のリスクは高くなります。

 

動脈硬化予防には動物性脂肪の摂り過ぎに注意しましょう!

油っこい食事と言うと、揚げ物や脂っこい肉料理があります。どちらが動脈硬化になりやすいかと言うと脂っこい肉料理の方がリスクが高くなります。これは、油の種類が影響しています。油には植物性脂肪と動物性脂肪があります。お肉などの動物性脂肪を食べると、肝臓で中性脂肪に変わりやすいのです。

 

中性脂肪は肝臓からカラダ中へ運ばれる時、ある入れ物の中に悪玉コレステロールと一緒に運ばれます。通常は中性脂肪が4に対して悪玉コレステロールが1の割合で運ばれます。しかし、動物性脂肪を摂り過ぎると中性脂肪が増えるので、入れ物の中に中性脂肪が沢山入ってしまいます。ですが、入れ物の大きさは決まっているので一緒に入る悪玉コレステロールのスペースが狭くなり小型化してしまうのです。

 

実は、この悪玉コレステロールの小型化が動脈硬化の元凶です。

 

小型化の悪玉コレステロールが問題の理由

小型化された悪玉コレステロールは、血液に運ばれると、通常なら入れない血管壁の小さな傷口から侵入してプラークを作りはじめるのです。すると次第にプラークは巨大化していき動脈硬化が進んでしまいます。

 

その結果、血液が通るところが狭くなり少なくなってしまうのです。そして何かがきっかけになり突然プラークが破れて血液の流れがスットプしてしまい心筋梗塞など死に至る恐ろしい病気になってしまうのです。中性脂肪は生きていく為に私たちには大切なエネルギー源です。ですが、摂り過ぎがいけないのです。

 

中性脂肪を増やすのは動物性脂肪だけではありません。炭水化物に含まれる糖質も中性脂肪を増やしてしまいます。糖質が増えすぎると体内で使われずに余った糖質が肝臓に蓄えられ中性脂肪を増やしてしまうのです。ステーキや焼き肉はとっても美味しくて魅力的ではありますが、カラダのことを考えたらやっぱり食べ過ぎには注意がひつようですね。

 

また、タバコを吸う方も注意をしたほうがいいようです。煙草を吸うと血管が急激に収縮されます。すると血液の流れが速くなり、それがきっかけでプラークが破裂してしまうことがあるそうです。

 

隠れ動脈硬化の原因食後高脂血症

東京医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科主任教授 小田原 雅人先生がテレビ番組で説明していた内容です。

 

通常の健康診断をして、コレステロール、中性脂肪、血糖値、血圧などの数値ではなにも問題が無くても、動脈硬化がすすんでいる人が実はかなりいて問題になっているそうです。

 

通常の健康診断では分からない隠れた動脈硬化を調べるには、2回の血液検査を行うとわかるそうです。

  • 1回目は、通常の血液検査と同じように、前日は夜9時以降は何も食べないで空腹の状態で翌日の朝血液を採取して検査します。
  • 2回目は、採取する2時間前に脂の多い食事をしてから血液を採取します。この検査によって食後だけ中性脂肪が増加する食後高脂血症かどうかがわかります。

 

食後高脂血症とは

食事をすると、その脂肪は小腸から吸収され中性脂肪へ変化して血液で運ばれます。ですので食事をした後は、誰もが中性脂肪が多い状態です。ですが、健康な人の場合は、そこに、その中性脂肪を分解するためにリポ蛋白リパーゼと言う酵素が分泌され分解しはじめるので、食事で上がった中性脂肪の数値も元に戻ります。

 

ところが、なんらかの理由でこのリポ蛋白リパーゼと言う酵素が弱まると食後の中性脂肪の分解が追い付かずに中性脂肪の基準値が下がらないまま高くなった状態になっています。そこに、次の食事をすると、また基準値が高くなり、結局1日中、中性脂肪値が基準よも高いまま続いてしまうのです。すると、血管壁が傷つきやすくなり小型化の悪玉コレステロールがプラークをつくりだすのです。

 

このように動脈硬化は中性脂肪の上昇と並行してすすんでしまいます。通常の血液検査では中性脂肪の数値に異常がなくても、食後に数値が上がっている人は動脈硬化がすすみやすいことがわかっているそうです。

 

食後高脂血症になりやすい人

食事の量が増えて、さらに運動不足だと内臓脂肪が溜りやすくなります。この内臓脂肪が溜っている人は、中性脂肪を分解する酵素の働きが低下してしまい分解させにくいと考えられていて食後高脂血症になりやすいと考えられています。
昔の若い頃と比べて、太ってしまい体重が重くなったと言う人は内臓脂肪が増加していることが考えられます。

 

対策方法

脂っこい食べ物を控えて、運動も適度に加えた生活をする事が大切ですが、問題は身に付いた生活習慣を改善するのは大変なことです。ですが、たった2つすることで改善され、動脈硬化を予防することにつながります。

 

水溶性の食物繊維を最初に食べる

水に溶ける食物繊維を食べると腸でゲル状になり脂肪分を吸着して排出したり、リポ蛋白リパーゼ酵素の働きをよくしてくれます。

 

【水溶性食物繊維が豊富な食べ物】
納豆、オクラ、なめこ、なめたけ、などネバネバした食品や、海苔、ワカメ、昆布、寒天など海藻類。大根、ニンジン、ゴボウ、根菜類
先に食べることで、血糖値の上昇を抑える事ができます。

 

食後30分〜1時間後に有酸素運動をする

食事で食べた脂肪分が中性脂肪になって血液に流れてくるのが食後30分〜1時間後になります。その時適度な有酸素運動をすると、たとえ10分でも下げる事が出来る。